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古道具さわだ お道具資料編

古道具買取り店「京都さわだ古道具」の書画骨董、茶道具などお道具にまつわる資料を日々まとめております。読者様のご参考にしていただければ幸いにございます。

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神楽岡焼ー京都府の焼物(近畿地方)

神楽岡焼の解説です。


神楽岡焼(かぐらおかやき)は詳細ははっきりとはしてはいないようですが、山城国岡崎(現京都市の左京区)で焼かれたする陶器にこの「神楽岡」の銘が見られるようです。

万延(1860-1861)頃のものと考えらているようです。

銘印には「神楽岡」「日本神楽岡徳入」が確認されています。


※以下補足

「日本古陶名款集(京都・補遺徧)」にはこの神楽岡焼が別名「文山焼」として載っている。
このことを基に「原色陶器大辞典」で詳細を調べてみると、文化・文政(1804-1830)頃の人物で山城国岡崎村の陶工と出ています。
楽焼を得意とし模作に巧妙な人物で偽物の製作に終始したそうです。銘印に「文山写之」が確認されているようです。
おそらく岡崎村の陶工であるということが混同しているのでは無いかと思われます。

またこれ以外には銘として丸「神楽」、二重丸「神楽」印の二種が神楽岡焼(文山焼)なるものとして「日本古陶名款集(京都・補遺徧)」に載っています。
これについても「原色陶器大辞典」で確認してみると、明治初年頃の陶工でこれまた岡崎の地に文次郎という人物の制作によるものがあるそうです。茶器が多く楽焼に味わいがあるとされ、素地の粗さから岡崎の地で焼いたものかと記載されています。
おそらく文山と同じく岡崎村の陶工であり且つ「神楽」の印を用いたことから考えられたのであろうか。

いずれにしてもそれぞれが時期が合わず詳細は明らかではありません。









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参考文献『原色陶器大辞典』

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笠間焼ー茨城県の焼物(関東地方)

笠間焼の解説です。


笠間焼(かさまやき)は茨城県笠間市笠間の陶器です。

【創業に諸説あり】

・信楽焼陶工説
明治末年より百十年ほど前に箱田(笠間市)に来て焼いたという説。

・相馬焼陶工説
上に同じく百年以前に相馬焼の陶工が脱走してきて藩命により同地付近の宍戸(西茨城郡友部町)に窯を開いたことに始まるという説。

・山口勘兵衛(一説には山田甚兵衛)説
天保年間(1830-1844)に山口勘兵衛が創設したという説。


【笠間焼の名前の由来】

諸説により初めは箱田焼または宍戸焼といっていたそうですが、明治の初年に美濃国(岐阜県)大垣の田中友三郎が移住したことに及んで大いに拡張をはかった際に笠間焼というようになったそうです。


【笠間焼の特徴】

製品は、粗陶器や炻器で以前は土瓶や土鍋・片口を焼成していました。明治期に入ってからは瓶類を主に製造しました。









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参考文献『原色陶器大辞典』

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勝山焼ー岡山県の焼物(中国地方)

勝山焼の解説です。


勝山焼(かつやまやき)は、「日本やきもの集成」によると古来不明の窯とされており、どの陶書にも安政2年(1855)田内梅軒が記した「陶書考 附録」に出ている文献を引用したものがほとんどだそうです。
「陶器考」には茶入れの図があり、器裏に「元禄八年暘城製」との彫銘があるとしています。

「原色陶器大辞典」では「美作国勝山城主三浦氏の御庭焼とし、元禄(1688-1704)頃陶工を招き城中にて茶器を焼かせまた自らも作製したという。勝山城の別名から暘焼(ひのでやき)ともいう。」と記されています。

勝山城の御庭焼だとしても御庭焼というものは窯跡がほとんど残っていないため探求は難しいといわれています。ー「日本やきもの集成」-

では勝山城と城主から考えている説を引用して考えてみましょう。

●勝山城
期限は鎌倉時代三浦高継築城の高田城が起源と考えらており、室町・桃山期に三浦氏は宇山氏・尼子氏と幾度の奪還戦を繰り広げたそうです。

奪還は成功するも毛利氏と宇喜多氏の勢力に挟まれ都度攻められたそうです。
故に宇喜多氏の説得に応じ毛利氏との和議を結び城を明け渡します。
その後天正年間には美作三浦氏の血統が絶えます。

以後、楢崎氏ー牧氏と城代が変わり関ケ原の役後は小早川氏ー森氏(津山藩主)-津山藩に統合ー各務・大塚両氏が城番ー元禄10年(1697)森氏が改易、よって勝山は天領になり一時廃城。

明和元年(1764)勝山藩が成立し美作三浦氏の遠縁である三浦明次が藩主となり、明治維新まで三浦氏の居城となる。ーwikipedia参照ー

●まとめ
元禄年間の城代や廃城の史実と三浦氏が再び城主となったのは明和元年(1764)から考えると
元禄年間の御庭焼きでは時期がずれており、三浦氏の御庭焼として作られたのは明和元年以降のことであろうと考えられています。ー「日本やきもの集成」ー








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参考文献『原色陶器大辞典』、『日本焼物集成(山陽徧)』

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亀山焼(甕山焼)-長崎県の焼物(九州地方)

亀山焼の解説です。


亀山焼(かめやまやき)は、長崎県伊良林町大窪山の地にあったものです。

1804年(文化元年)長崎奉行の肥田豊後守の命によって同地の八幡町に大神甚五兵衛らが開窯したそうです。

二代、三代と継いで従業していきますが次第に衰え廃窯になります。

その後安政6年(1859)に奉行岡部駿河守が再興しますが、また廃窯に至ります。

製品は初期は幕府への献上品や各藩の注文品が多く、中国への輸出もしたそうです。
再興後は上等品の販売を禁止して中等品を市場に出していたそうです。雑多で素地は伊万里焼に似ています。

銘印には染付で角輪郭内「亀山」「亀山製」が見られる。中等品以下のモノには楷書あるいは行書の両体にて「亀山製」または「甕山」が見られる。








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参考文献『原色陶器大辞典』

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唐津焼ー佐賀県の焼物(九州地方)

唐津焼の解説です。


唐津焼(からつやき)は佐賀県の西部~長崎県一帯にかけて焼かれた陶器をさします。

佐賀県の唐津市、北波多村、伊万里市、相知町、武雄市、塩田町、山内町、多久市、西有田町、有田町、長崎は平戸市、佐世保市、諫早市、波佐見町とかなりの広範囲に窯跡が確認されています。

開窯期には諸説あるようです。その開始は桃山時代前期の天正年間(1573-1592)には行われていたのではないかと考えられています。

それ以後は豊臣候の朝鮮出兵の際に連れて来られた朝鮮陶工が帰化し作陶していったことが大々的に発展していくきっかけになったと考えられています。

桃山時代は茶陶に優品が多く見られます。
作風として以下のようなものがあげられています。

彫唐津、奥高麗、瀬戸唐津、朝鮮唐津、絵唐津、三島唐津、斑唐津、黒唐津、黄唐津、蛇蝎唐津など。





【検】奥高麗茶碗



江戸時代前期は桃山様式をおおむね受け継ぎ、中期以降になると銅緑釉に鉄絵を施す二彩唐津なるものが流行し、日常雑器なども焼かれて今日まで続いています。




【唐津焼 現代作家作品】


唐津茶碗 梶原靖元


唐津黒高麗茶碗 岡本作礼


粉引茶碗 矢野直人










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参考文献『やきもの辞典』

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プロフィール

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澤田
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性別:
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職業:
古物商

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